2015/12/28

電子版写真集が発売になりました。

写真家・横木安良夫氏が主催するPHOTOCAMPの、電子書籍で写真集出版プロジェクト「CRP(CROSS ROAD PROJECT)」から
私の写真集が2冊発売になりました。


・CRP(CROSS ROAD PROJECT)


1冊は、住み始めて2年半、おそらく日本のどこにでもあるような、変哲のないいつもの道といつもの街並みがしみじみと愛おしく思えて撮るわたしの住処。
灘ー王子公園界隈の姿を世界に向けて発信する「I'm home」



CRP JAPAN NADA-OJIKOEN I'm home [Kindle版]



もう一冊は、世界じゅうの地点に写真家が写真集でマッピングしていくというCRPの趣旨のもと、飛行機に乗れないほとんど旅行もしないという自分が撮るのは、
日々通勤で移動する神戸ー大阪の電車内外の人々の情景。
数日の旅や瞬間的に訪れた先ではなく、乗り慣れた電車、日常の移動中、
半ばパブリックで半ばプライベートな閉鎖空間のなかで顕れる人々のリアルな表情を撮った写真集「in the real」



CRP JAPAN on the train KOBE-OSAKA: in the real [Kindle版]


amazonのkindleストアで購入後、kindleリーダーがなくてもPCほかiPadやiPhoneなどのモバイル端末でご覧いただけます。

2015/12/26

年末



2015年も終わる。
ようやく現実が見えてきたような気がする。
大切にしていたものを嘘と欺瞞を信じて上書きして消してしまった後悔も失敗も
年の終わりとともに忘れてまた振り出しにもどる。
結果的にただただ翻弄されただけで何も残らなかった数年にケリをつけて
自分をとりもどす次の年へと。

2015/12/17

落葉はゴミか。



昨日からの風雨に散って、黄色の絨毯のごとく積もった銀杏(イチョウ)の葉が美しい。
車道まで黄色く染めてた落葉が行き交う車の巻き起こす風に舞うさまを見て、
同行する人が「汚いなあ」と言ったことに驚いた。
銀杏(ぎんなん)の踏み潰された匂いや靴底につくのを嫌う人はいたが、
枯葉や落ち葉を汚いと直接耳にしたのは初めてだったから。
そういえば今朝、おそらくボランティアで最寄駅の清掃をしている老人が
落ち葉を箒で掃き集めながら、通りがかりの知り合いに何か声をかけられて
「掃いてもきりがないから枝切ってしもたらこんなに落ちひんねん。
何回も役所に言うてんねんけどな。もう一回言うたるわー」と答えているのを聞いて
そういう人たちにとっては枯葉はゴミでしかないんだなあとぼんやり思っていたけれど。

舗装された道路に落ちた葉が濡れて滑りやすくなったり、
路傍の排水溝を詰まらせたりだとか不具合はあるのだろうとしても、
街なかでわずかに息づく樹木の営みや生命のサイクルをゴミや汚物と思ったことはなかったし、
せめて土のある公園の枯葉などは落ちてもすぐに掃き除かずに
自然に土に還るまで、そのままにしておいてくれないものだろうかと常々思ってきたから。
感覚的に「汚いもの」と感じていれば、そういう人たちは一刻も早く排除したくなるのだろうな。
仕事や立場など関係なく、同じものを見てもまるで感覚の違う人というものはいるのだなあ、と
あらためて気づかされた少し寒くなりかけた冬の入り口。

たとえば選挙の結果がどう考えても不可解なまるで予想外の結果になるようなことを
いったいどんな人が投票しているのだろう、と不思議に思っていたりしたけれど
そういう感覚がいわゆる「フツー」の多数派の市民感覚であったり、
自分の意識や感覚が、違っているのだということを認識させられた。
多数小数に関わらず、感覚の違う人には理解できないことは多いんだろうし、まあ、しょうがないな。
自分を信じてやってくしかないか。人から排除されることもあるのだろうけれど
そのうちホントにわかってくれる人にもまた出会うこともあるだろう。
生きてるうちにはないかもしれないけどな。

画像は5年前の12月ちょうどいまごろ。公園に積もった銀杏が美しい背景になった。
(と、思ってるけどやっぱりゴミの上に寝るってどうよ?てことになるのかな ......)

2015/12/15

グループ展ふたつ

ふたつのグループ展に出展します(しています)。

ひとつは現在開催中。
神戸 ・住吉のギャラリーカフェ、caffe NEUTRALの恒例企画
「LPジャケ展Vol.9」
http://caffe-neutral.com/lp/

イラストレーターやデザイナー、フォトグラファーなど多様なクリエイターが
それぞれダミージャケット+レコードレーベル+ライナーノートまで製作するという本企画、
今回のテーマは「休日に聴きたい曲」ですが、自分のチョイスした曲は
TORI AMOSがカバーしているブームタウン・ラッツのスマッシュヒット「I don't like Mondays」。
翌朝にはまた動き出す世の中とともに、土日には小休止していた仕事や
滞納している公共料金の督促や借金の取り立てが再開するんだなあーと憂鬱になる
休日の夕方、やや「サザエさん症候群」っぽい選曲をしてみました。
画像はライナーノート。いわくつきの楽曲の紹介をしています。


「LPジャケ展09」
■開催日
2015年12月6日(土)〜2016年1月30日(日)
■場所
caffe NEUTRAL
神戸市東灘区住吉本町2-1-17
078-811-8607 open 9:00-25:00 月曜定休日

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もうひとつは年が明けて1月16日から展示開始の
写真展「KOBE*HEART VOL.7」
http://www.kobeheart.com/news.html

東北の震災後に始まったKOBE*HEART展にはVOL.5から参加させていただき今回で3回目の出展になりますが
今回のテーマは「Re:start」、個人的にもシンクロするテーマで楽しみにしています。



写真展「KOBE*HEART VOL.7」
〜Re:start〜
■開催日
2016年1月16日(土)〜24日(日)
開催時間/10 : 00 ~19 : 00 ※1月16日(土)は17時まで ※1月19日(火)は休館
■場所
神戸アートビレッジセンター1F KAVCギャラリー
神戸市兵庫区新開地5-3-14 TEL 078-512-5500

2015/12/10

hamesh

またひとつ、大事なものがこの世から消えていく。

自分が十分に自分として生きていられた時も、
その場所やその人や関わりが消えていくのとともに過去のものになっていき、
写真さえも封印されて、すっかりこの世から消失した。









2015/11/30

霜月晦日



現実を受けいれるのはなかなか難しい。

それはつまり、これまでの積み重ねや先の可能性を捨てて
今現在の状態でのみ道をきめるということでもあるから。

2015/11/04

霜月初頭



もやもやとした気持ちの悪い夢をみて目が覚めたらまだ暗い朝。二度寝から目覚めると腹がたつくらいの快晴。
忘れてしまいたいような嫌な思いは常に裏表となって美しい記憶とともにあり、いつも不意をついて姿を顕す。
「こんまり」でもしてみるかなあ。

2015/10/15

LICC2015 Shortlistに

LICC (LONDON INTERNATIONAL CREATIVE COMPETITION)2015

建築からプロダクトデザイン、パフォーマンスや動画、絵画や写真まで、クリエイティブなもんみんな一緒くたにまとめて品評するコンペティション
London Creative Awards, LICC 2015の結果がアナウンスされました。




映像作品「gohan」がshortlist




水写真のシリーズ「waters」がhonorable mention
にそれぞれノミネートされています。




ロンドンで行われるAwrardイベントで発表される「2015 LICC ARTIST OF THE YEAR 」には、
Final selectionにノミネートされた15作品の中から1人が選出されるそうですが、
日本人フォトグラファーのフォトグラファー ・HALさんや、花写真でPHOTOVOGUEでは常連のKate Scottさんら
15人のなかには知った名前の写真家がいて、そういう人が受賞してくれれば認知度のあまり高くないこのコンペも
もう少し注目されるだろうなあ、とちょっと期待しています。

Shortlistにノミネートされた映像作品「gohan」は、6月に仏マレ地区で開催された日本食イベント「C'est Bon! le Japon」での上映用に作った映像作品。
元ロカ店主・木村緑さんに日本酒1本の謝礼で出演協力いただき、知人が共同運営する南船場の古ビルの一室「サロン・ドゥ・螺」で撮影させていただいたもの。
各方面ご協力いただいた方々に感謝します。

※コンペティションサイトの映像へのリンクがきれているようなのでこちらに。
https://vimeo.com/131169296

2015/10/12

MATSUTANI CURRENTS

西宮大谷記念美術館で開催中の「松谷武判の流れ」展。
西宮市政90周年記念展だそうで、全作品撮影可。若き西宮市長がFacebookで「どんどん撮ってSNSやブログで拡散してください!」と大プッシュしています。
ということで、内覧会に続けて開催初日にカメラを持って「撮る」目的で行く。















遠目に見ると漆黒に見える画面は、よく見るとさまざまなトーンの黒を含み、ゆるやかに流れる液体が時間を留めて固着する。
画面上に現されたオブジェクトの形や濃淡はほぼ無作為によって形成されたものだろうけれど、その基には綿密な計算があるのだろう。
作者の自己主張やわざとらしい作為をまったく感じることなく純粋に画面にはいりこめることができるからこそ、見るものの心を震わせる。
無機質なのに有機的、無彩色なのに逆に色っぽい。
どう見るかどう感じるかは人それぞれでいいと思うけれど、自分にとって松谷作品から感じるものは「穏やかな性」。
静かに身体の奥でゆっくりとゆっくりと湧き上がりふくらんで揺蕩う、美しくてやるせない本能みたいなものを感じます。

西宮市制90周年記念  松谷武判の流れ MATSUTANI CURRENTS
2015年10月10日(土)〜12月6日(日)
(水曜日休館)
11月3日(火・祝)は無料開館
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

2015/10/04

IPA入賞していました。

先日のIPA [International Photography Awards] 2015。

バラの写真が、Nature/Flowers部門で3位に入賞していたことを人から教えられて知る。
撮ったのは5年前だけれど、思い入れのある写真。
あらためて今の心境で現像しなおして、今の写真としてかたちにしたものなのでとても嬉しい。